保育業界のこと。その1
実体験に基づいた主観かつ独断かつ偏見的な意見と注釈をすれば大抵は許されるのをいいことに書いていますので、読んでいてご気分を悪くされた方はすみやかにブラウザを閉じた上で『見なかったことにする』という大人の対応をして頂きたい所存です。結構悪態をつく感じなので。
そして、なんとなくラノベ調子で書く。
では、注意書きもしたので、本題を。
保育業界という業界がある。
未来ある子どもの乳児期、幼児期、幼少期を健全と安全と独善による保護観察をしつつ、社会というモンスターに適応させるべく同じくモンスターなペアレントたちが小銭稼ぎ感覚でパートに入り片手間に怪獣を育成する、人生ゲームにおいての初期段階の成長を担う重要な業界。
毎日毎日子どもの世話をし、合間に事務作業をし、色々なところから無茶ぶりを受け、休憩時間を潰して愚痴と陰口を言う闇の業界。
なんでこんなに閉鎖的かつ前時代的で面倒なことを毎日繰り返しするんだろうと思うのだけれど、中で働いているおばちゃんたちは忙しい忙しいと自分に酔いつつ働くのが好きらしいので、そのことについては、まあ今は触れないでおこう。
とにかく。
ボクはそんな業界で数年、働くこととなった。
最初は毎日の出来事でも書こうかと思ったのだけれど、ぶっちゃけ日々によってなにか変わるようなこともなく、淡々と陰湿で陰惨で七面倒な毎日が繰り返されるだけで何の面白みもなくなんの情報もない誰も得しない『だいありぃ』とひらがなでタイトルを書くようなイタい中学生日記に終始しそうになったので、業界の説明という形を取った上で悪口を言う二段構えの悪事を働くこととする。
で。
とりあえず『保育士とは』から行こう。
保育士とは読んで字のごとく、保育に関わる知識を問う資格及びその資格保有者を指す言葉。国家資格であり、試験科目が10科目以上存在するとにかく多技能を問われる資格だ。保育士資格は大学や専門学校等で保育士課程を修了して取得するパターンと、試験会場に赴いて真っ向勝負で取得するパターンの二つがある。ここらへんは、他の実技を伴う資格とそう変わらないと思う。運転免許とかね。
その資格保有者が保育所で働いて初めて『保育士』という職業になる……という解釈で合ってるはず。たぶん合ってる。うん。履歴書とかに書く時はそのはず。
『保母さん』という名で親しまれていたこの職業は、平成11年の児童福祉法施行令の改正に伴って『保育士』に改名。理由は看護婦さんとかと一緒で、男女で呼び名を共通させるため。
また、保育所に勤めているものの資格を持っていないいわゆる無資格者は『保育補助』という名目の従業員、というのが実際に書類で扱う上での定義かな。まあ、預ける親からしたら知ったこっちゃない情報なのは変わりないのだけれど。
保育業界の人間関係
で、この『保育士でなくても保育業務が出来る』保育補助っていうのがなかなかに厄介で、この保育補助制度を利用して、保育士のみの募集だと保育所が運営できるほど人集まらないから資格持ってなくても子育て経験のある母親さんたち集まれ! 最低賃金この指とまれ! みたいなことをして人を集めるんだけれど、もう集まる人員が混沌の極み。
『わたしってば何故か子どもに好かれるんですぅー』みたいな聞いてもいないのにオート発言善人アピールスキルを持つ自称詐称のセレブリティ。
『あの人、〇〇で〇〇して〇〇なんだって』という根も葉も中身もない脳内仮想現実でシミュレートした結果の行動をさも事実かのように語るリアルVRプレイヤー。
『世の中の治安が悪化するのも給料が低いのもボーナスが出ないのも自宅のテレビが壊れたのもとりあえず政府のせい』と断言するキバヤシもびっくりなトンデモ陰謀論支持者。
そんな個性あふれる皆さん方が列をなしてやってきて、一大コミュニティを築き上げるからさあ大変。政治家もびっくりな腹黒人間の巣窟と化してしまう。
なんていうかね。あまりこういうことは言いたくない。言いたくはないということは誰もが理解できるし、誰もが心では思ってるのは知っている。だからあえて言おう。
最低賃金でも来るような人間はどの会社でも働けない爪弾き者が多いから、その金額で募集するのはやめてくれ。
最低賃金で募集して小銭稼ぎ感覚で応募してくるような人種が来ていい職業じゃないでしょ? 子どもだぜ? 未来を担う子どもの保育。その成長に関わり、時には生死に関わることもある(SIDSとかね)、『子どもの成長を共に見るとてもとても大事なお仕事です(はぁと』みたいなチラシ作って広告うつ前に金をかける場所があるでしょ。
まあ、資格持ってる保育士だって同じようなもんだって言う声もあるはず。
でも、これは比率の話なんだ。例えば、そう、例えば、とある機械を売るメーカー企業でそういう人間がいるとしよう。いわゆるお局様、というやつだ。営業や開発が日夜顔を突き合わせてあーだーこーだとディスカッションしている横で、経理課や総務課に居座っている独身貴族の妙齢ご婦人。あれやこれやと文句をつけ、気に入った社員とそうじゃない社員の扱いに差があって、その日の気分で仕事のクオリティが左右される名物社員。
そんな属性を携えたハイレベルワーカーに自分の所属する課の8割が該当するのは当たり前で日常風景、というなら仕方がない。ボクが悪かった。キミの運が悪かった。転職をオススメしよう。
実際はいても一人二人で、扱いづらくはあるけれど、まあ、やり過ごそうと思えばいくらでもやり過ごす方法がある程度の存在だ。
しかし、保育業界では8割方がその人種だ。
中には良い人もいるとか、根は良い人なのに感化されてしまった可哀そうな人だとか、なんかそういう庇った言い方をするのは面倒なので単刀直入に言おう。
正直クズの集まりだ。
勤務していない職員の悪口陰口をお茶請けにし、預かる子どもの親の私生活を勝手に予想して勝手にけなし、学校卒業したての若い保育士に無理難題をぶつけていびり倒す。
そんな人間しかいない中で、良い人間関係なんて築けるはずがない。馬が合う合わないの話じゃない。
『他人を悪く言うことが話のタネで、それをネタに笑って雑談できる』。そんなクズに身を落とさないと仲間に入れてもらえない排他的宗教的カルト集団。
それが保育業界の職場だと、ボクはそう思う。
いやね、他の職場でも多少はあるのは知ってるよ。そりゃ、もちろんね。あの営業は使えないとか、あの派遣は役に立たないとか、飲みニケーションしながらあーだこーだと愚痴りあう風景はどこに行ったってあるのは知ってるよ。
でも、なんていうか、濃度が違うんだよ。
それこそ呼吸をするように勤務中に毒を吐く。『保育士だったボクは異世界ではなぜか毒吐きスキルのレベルがMAXでした。』なんて『なろう』系の小説が一本書けるくらいには毒を吐いている。
乳児幼児に悪影響ないか? だって?
あるに決まってる。
おばちゃんズは子どもを抱っこしながら雑談するからね。そりゃ内容は分からないだろうけど、誰かをあしざまに言っているっていうのは子どもでも理解できる。それがどう影響するかは具体的かつ論理的に説明なんてのはもちろんできないけれど、良い影響か悪い影響かで言えば確実に悪い影響の可能性のほうが高いのは、論文なんて書かなくても一般常識を元に語り合えば賛同してもらえる人の方が多いと思う。思いたい。
少なくとも保育業界にいて関わった職場は全て、このような人間が働いている世界だった。